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夏の生活で気をつけたい「サルコペニア」

サルコペニアについて

「サルコペニア」とは、加齢や生活習慣などの影響によって筋肉量が落ち、全身の筋力低下が起こる状態のことです。
今回は、食習慣が大きな影響を与える話題のキーワード「サルコペニア」についてご紹介します。

具体的には筋肉量が減少することで起こる下記の状態を意味します。

  • 握力や下肢筋・体幹筋など「全身の筋力の低下」
  • 歩くスピードが遅くなる、杖や手すりが必要になるなどの「身体機能の低下」

人の筋肉量は30歳をピークにして40歳を境に徐々に減少していく傾向があり、60歳を超えるとその減少率はさらに加速すると言われています。したがって、サルコペニアやその予備群は65歳以上の高齢者に多く見られ、特に75歳以上になると急増します。

サルコペニアによくある症状

  • ふくらはぎが細くなる
  • 歩く速度が低下する
  • 転倒・骨折のリスクが増加する
  • 着替えや入浴などの日常生活の動作が困難になる

人の体内では、日々筋肉が作られたり分解されたりを繰り返しています。作られる筋肉よりも分解される筋肉が多くなってしまうとバランスが崩れて筋肉量が減ってしまいます。特に高齢者の場合は、たんぱく質の摂取や運動量の減少などによって作られる筋肉が減少し分解される筋肉を補いきれない状態になりやすいです。

また筋肉量が減少することで運動量も減少し、それにより食欲が低下して低栄養状態に陥ることを「サルコペニアの悪循環」といい、サルコペニアの予防や改善にはこの悪循環を断ち切ることも重要となります。

サルコペニアのセルフチェック方法について

サルコペニアの診断は、筋肉量・歩行速度・握力を測定して筋肉量の減少と筋力の低下または身体能力の低下などの経過から診断されます。
筋肉量の測定は専門の医療機関でないとできませんが、簡易的であれば自分でもチェックすることができます。サルコペニアのセルフチェック方法はいくつかあるのでご紹介したいと思います。

① 指輪っかテスト

ふくらはぎの一番太い部分が、両手の親指と人差し指で作った輪よりも小さく隙間ができれば、サルコペニアである可能性が高いと考えられます。
このテストでは、体格にある程度比例する手の大きさを用いて、ふくらはぎの筋肉量が体格に比べて維持されているかを自己評価できます。
日本の高齢者を対象とした研究では、指輪っかテストで隙間ができる方は、サルコペニアの有病率が高くなることがわかっています。隙間ができる方は、サルコペニアの危険度が6.6倍多く含まれ、2年間で新たにサルコペニアを発症するリスクが3.4倍高くなる結果が示されています。

② 開眼片脚立位テスト

片足で立ち上がる際に、いずれか片側でも8秒未満となった場合、筋肉の機能が低下している可能性が高いと考えられています。

③ イレブン・チェック

食事、運動、社会参加に関連する11個の質問項目から自己評価でサルコペニアのリスクの有無やその程度をチェックできます。

サルコペニアの予防・対策について

サルコペニアの予防や対策には、適切な栄養摂取と運動が重要です。たんぱく質を豊富に含む食事や筋力トレーニングなどを取り入れて、健康な体力を維持しましょう。
具体的には下記のような予防法があります。

① 禁酒・節酒、禁煙

アルコールや喫煙は栄養の吸収を妨げるため、なるべく控えましょう。

② 食事

栄養管理が重要です。特に筋肉のもととなるたんぱく質の摂取が大切です。
たんぱく質が多く含まれる食材は、肉や魚、大豆、卵などです。必要なたんぱく質の量も目安は「手のひら1枚分」と言われています。
高齢になると、お肉や魚などたんぱく質をはじめ、食事全体の量が減り低栄養状態になる方も少なくありません。たんぱく質はもちろん、野菜やごはんなどもきちんとバランスよく食べるようにしましょう。

③ 運動

レジスタンストレーニング(筋力トレーニング)が有効です。
サルコペニアでは主に下肢の筋肉が減少していきます。下肢の筋肉は、スクワットやもも上げ、つま先立ちなどにより鍛えることができます。週に3~5日程度を目安に無理のない範囲で行ってみましょう。
また、ウォーキングを行う場合も、歩く速さを早める、ウォーキングコースに坂を加える、など少しの工夫で、筋肉量のアップにつながります。

④ 体重管理

肥満が原因で膝関節に負担がかかり、活動量が低下してサルコペニアになってしまうと言われています。また、サルコペニアと肥満が合併した「サルコペニア肥満(筋肉量が低下し脂肪の量が多い状態)」というものも問題となってきています。
サルコペニアは筋肉量の減少や筋力の低下を指しますので、サルコペニア肥満は“外見上はサルコペニアに当たらないように見えるが、筋肉量が低下し脂肪ばかりが多くなっている状態”といえます。
もちろん低栄養による基礎代謝量の低下もサルコペニアを進行させますので、肥満だけではなく痩せすぎないように管理することも重要です。

まとめ

運動不足、不規則な食生活、強いストレス、喫煙、過度の飲酒、睡眠不足、閉じこもりなどの生活習慣は、身体活動性の低下や低栄養、生活習慣病などの慢性疾患を引き起こし、サルコペニアの要因をもたらします。
サルコペニアを予防し健康寿命を延ばしましょう。

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